那須サファリに県警が家宅捜索 園は「トラに責任ある事故ではない」

津布楽洋一、池田拓哉

 栃木県那須町の「那須サファリパーク」で飼育員3人がトラに襲われて負傷した事故で、県警は7日、同園を業務上過失傷害容疑で家宅捜索し、トラに関するマニュアルなど関係書類を数十点、押収した。

 県警本部と那須塩原署の捜査員約20人が、時折小雪が舞うパークの駐車場に集合。午前9時半、書類を入れる段ボール箱を抱えて、次々に事務所に入った。

 署によると、けがをした飼育員は治療中で、話を聞くことはできていない。押収した資料を精査したり関係者を聴取したりして、慎重に捜査をすすめる。

 園はホームページやツイッターで「再発防止策が整うまで臨時休園」と掲示。事故原因は調査中だが「少なくともトラに責任がある事故ではない」「トラのケアも誠心誠意行っていく」としている。

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 この事故にからみ、県動物愛護指導センターは、同園に対し再発防止を求める行政指導をした。

 事故が発生した5日、動物愛護法に基づいて立ち入り検査。その際、前日の営業終了後にトラが獣舎に入ったことを飼育員が確認していなかったとみられることが判明。再発防止の報告書を提出するよう、口頭で指導したという。

 同センターによると、獣舎の堅牢性に問題はなく、園が定めた飼育手順マニュアルの不徹底が事故につながった可能性が高いと考えられる。見目晃彦所長補佐は「一度に3人が負傷するかつてない重大事故。過去にも飼育員が負傷する事故が2度起きており、再発防止策の徹底を求めたい」と話した。(津布楽洋一、池田拓哉)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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