クライミング施設で男性が死亡
8月5日栃木・那須ハイランドパークにあるクライミング施設で51歳の男性が転落する事故が発生した。
男性は頭を強く打ち、搬送先の病院で死亡が確認された。夏休みで賑わう人気のレジャー施設でいったい何があったのか…
事故が起きたのは8月5日の昼頃。ノボランマというクライミングなどが楽しめる施設にあるリープ・オブ・フェイスというアトラクションだ。
アトラクションを紹介した公式映像。鉄塔を上った利用者は高さ約5メートルの場所から数メートル先に吊るされたエアーバッグに飛びつく。
那須ハイランドパークによるとアトラクションは飛び移る動作があることから特に冒険心が高い反面、難易度も高いという。
そのため利用者はスタッフにより専用のハーネス・天井に固定された安全器具・ヘルメットが装着されるということだ。
2018年にアトラクションを家族で体験したという男性は「息子に聞くと、結構高くて怖いっていうのとやるまではすごく不安だったってことは言っていました。スタッフの方がつけてくれて梯子を上るっていう感じでしたね。ハーネスがある安心感があったので、飛んでみた形としては不安視していなかったです」と語る。
落下地点にマットは無かった
8月5日に死亡したのは神奈川県相模原市から家族とともに遊びに来ていた自営業の横尾一範さん51歳。
横尾さんはエアーバッグに飛びつく際に約5メートルの高さから転落し頭を強く打ち意識不明の重体となった。
施設によると落下地点に厚手のマットなどは設置していなかったという。横尾さんはドクターヘリで病院に搬送されたが
その後、死亡が確認された。
スポーツクライミングの安全対策とは
スポーツクライミングは来年の東京オリンピックで正式種目となり、
メダルも期待される注目の競技で全国の施設数も10年で約5倍に増加している。競技人口は60万人ともいわれている。
同じ天井から吊るす安全器具を導入している別の施設ではどのような安全対策を行っているのか?
スポーツクライミングが体験できる埼玉県春日部市にあるジムでは県内最大級という高さ9メートルの壁面もあり、
安全器具を使ったクライミングも体験できる。
日本山岳・スポーツクライミング協会によると高さが比較的に低いボルダリングではハーネスを装着することは少ないということだが、この施設では安全面を考えて利用しているという。
エナジークライミングジム春日部店・山内樹さん:
バックアップ用とメインがあり両方かけてロックします
事故があったアトラクションより少し高い約7メートルから降下してみると…
スタッフ:
最初は怖かったけどこのロープがゆっくり降りるので本当に安全です
また落下地点には厚手のマットも敷いてある。
エナジークライミングジム春日部店 ・山内祐樹さん:
一応、最悪の事態を防ぐためマットは敷いている
では那須ハイランドパークでの死亡事故について聞いてみると…
エナジークライミングジム春日部店 山内祐樹さん:
ちょっと見逃せないくらいの状況だと思う。認知度が広がっていくとさまざまなお客さんが来ると思うんですけど、安全に楽しく登っていただきたい。
再開の目処はまだ立たず
こうした中、8月6日未明に那須ハイランドパークは事故についてコメントを発表した。
那須ハイランドパークのコメント(抜粋):
亡くなられたお客様とご家族の皆様には心からお詫び申し上げます。
弊社としては(スタッフによる)命綱のつけ忘れが事故原因ではないかと考えております。
現在、栃木県警那須塩原署が事故のあった施設を現場検証しております。当日担当した従業員に対して事情聴取を行うなど
本件事故を調査しているところであり、弊社としても当該警察の調査に全面的に協力しております。
那須ハイランドパークでは事故の原因究明と安全対策ができるまでクライミング施設ノボランマの営業を停止するということだ。
(「めざましテレビ」)
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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