新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの学校で休校が長期化する中、東京都の公立小中学校の設置者である区や市では、夏休みを当初の7月スタートから8月に変更する具体的な短縮計画が示され始めた。
緊急事態宣言とともに、都内の公立小中学校のほとんどが31日まで休校を延長。仮に6月1日から再開しても、新学年は約2か月遅れとなる。各自治体は行えなくなる授業数を試算。現時点で補てんの一環として、当初の夏休みが7月21日~8月24日の予定だった目黒区は8月1~24日に11日間短縮、江戸川区は8月8~24日とし、18日間の短縮を発表した。昭島市と町田市も8月1~23日に変更。それぞれ2週間程度短くなる。
学校教育法施行規則では、小中学校の各学年で満たすべき「標準授業時数」が定められている。文部科学省は休校が続く4月、学校の設置者に対し「標準―」を確保する対応として、夏休みなど「長期休業の短縮」のほか「時間割編成の工夫」「土曜日授業」「学校行事の精選」といった具体例を通知。目黒区は「夏休みを短くするだけでは厳しい」と、自然宿泊体験教室などの行事を中止。一日6時間を7時間授業にすることなども視野に入れている。
都によると夏休みの扱いは基本的に設置者の判断に任されている。シミュレーションに頭を悩ませる自治体からは「都が(方針を)出してくれればやりやすいのだが」との声も聞かれた。(竹内 竜也)
◆標準授業時数 学校教育法施行規則に定められた小中学校の各学年、各教科などの標準となる授業時数。小学生は1単位時間45分とし、1年生は国語306など総授業時数は850。6年生は国語175に社会105なども加わり、総授業時数1015。中学は各学年とも総授業時数1015だが、1単位時間は50分となる。
報知新聞社
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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