東京都檜原村人里(へんぼり)地区で計画されていた産業廃棄物焼却場について、事業者の比留間運送(武蔵村山市)が東京都に提出した設置許可申請書を取り下げたことが11日、わかった。計画を巡っては自然環境への影響などを心配する声が相次ぎ、村内外で反対運動が広がっていた。
都環境局によると、同社から申請書の取り下げ願いが提出されたのは10日午後。比留間宏明社長(50)らが都庁を訪れ、事情説明を行ったという。比留間社長は11日、取材に対し「冷却水として使う井戸水の確保が難しいことがわかり、取り下げる判断をした」と述べた。
昨年3月に提出された申請書の計画では、施設の廃棄物処理能力は1日96トン。建設されれば多摩地域では最大、都内でも屈指の規模になる見込みだった。だが、稼働に必要な1日計312トンの水の確保について、村が昨年5月に都に提出した意見書で稼働による水不足への懸念を指摘。7月に開かれた都の専門家会議でも「水の確保が最大の課題」とされた。これを受け、同社は井戸の揚水調査を行い、計画の断念を決めたという。
都によると、産廃処理施設は…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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