都心36.5度、初の猛暑日 管内の搬送134人 9都県にアラート

宮野拓也 遠藤美波

 太平洋側を中心に晴れが広がり、10日は朝から各地で気温が上がった。東京都心で36・5度と今年初の猛暑日(35度以上)を観測するなど、全国53地点で猛暑日となった。環境省などは茨城、埼玉、千葉、東京、愛知、徳島、宮崎、鹿児島、沖縄の9都県に「熱中症警戒アラート」を出した。

 気象庁によると、西から吹いた暖かい湿った空気が山を越え、乾燥して高温の風を吹き下ろすフェーン現象などの影響という。日中の最高気温は、山梨県大月市38・7度、埼玉県所沢市38・0度といずれも今年最高となった。全国914の観測地点のうち、486地点で30度以上の真夏日となった。

 環境省によると、熱中症の危険度を示す暑さ指数は東京、愛知、鹿児島などで「危険(運動は原則中止)」となる31以上になった。

初の「救急車逼迫アラート」も

 東京消防庁によると、管内で10日、熱中症やその疑いにより搬送されたのは134人で、うち7人が重症(午後9時現在、速報値)。この夏最も多かった7日の90人を超え、今夏最多となった。救急車の出動率も80%を超え、同庁は初めて「救急車逼迫(ひっぱく)アラート」を出し警戒を呼びかけた。

 同庁によると、134人の内訳は重症が40~80代の男女7人、中等症が10~90代以上の男女51人、軽症が10歳未満~90代以上の男女76人だった。

 救急車逼迫アラートの運用は今年7月1日から始まり、実際に出されるのは初めて。23区内か多摩地区で出動率が80%を超えたり、その状態が続いたりすることが予想されることを意味する。同庁の担当者は「救急出動が増えると救急車の到着までに時間がかかり、救える命も救えなくなる。熱中症にならないよう早めの対策を心がけて」と話している。(宮野拓也、遠藤美波)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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