梅雨入り前だというのに暑い日が続く。川崎市の居酒屋をのぞくと、黄金色のジョッキがちらほら。でも待てよ、ここは「まん延防止等重点措置」対象地域。新型コロナウイルスの感染を防ぐため、飲食店は酒類の提供停止を要請されているはずだが――。
9日夕方、JR川崎駅近くの居酒屋で、仕事終わりの男性会社員(61)が妻と2人で食事を楽しんでいた。ジョッキを持ち上げてぐびりと飲み、「やっぱりビールは、一日の疲れを癒やしてくれる」とほほえんだ。
実はジョッキの中身、アサヒビールが今春発売したビールテイスト飲料「ビアリー」だ。アルコール度数は0・5%で、一般的なビールの10分の1ほどの「微アル」。酒税法上では「酒類」に当たらず、ノンアルコールビールと同じ扱いになっている。
男性はここ1年、外食先での飲酒を控えてきたが、たまたま店頭でビアリーの立て看板を見て、飲んでみようと思ったという。「0・5%でもありがたいね。これなら酔わないし、感染が広がる心配もそうないんじゃないか」
この店がビアリーの提供を始めたのは2週間ほど前のことだ。「まだ試験的ですが、おおむね反応は良いです」と男性店長(35)は話す。週末には1日15缶近く注文があった。店内にはビアリーのポスターが並び、ビアリーが飲みたくて来店する客もいるという。
酒提供停止要請、メーカーや県の見解は…
川崎市では、重点措置が適用…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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