東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの新型コロナウイルス対策で、国際オリンピック委員会(IOC)と大会組織委員会は15日、参加選手の行動ルールをまとめた「プレーブック」の第3版を公表した。7月1日から適用する。重大な違反者に国外退去などの厳しい制裁を科すことや、監督者の同行やスマートフォンの全地球測位システム(GPS)による行動管理を明記した。ただし、実効性を疑問視する声もある。
制裁は第3版で初めて具体的に明文化した。重大な違反があった場合、日本の関係当局やIOC、組織委などが協議した上で、制裁金、参加資格の剝奪(はくだつ)、日本の当局による国外退去措置などを科すとしている。それぞれの制裁対象となる違反の具体的な内容については、今後検討する。
選手らの行動については、4月下旬に公表した第2版同様、範囲を宿泊施設や練習会場、試合会場に限定。公共交通機関を使ったり、観光地や飲食店に出かけたりするのを禁じた。
そのうえで、第2版より行動管理策を強化。監督者が同行するほか、スマートフォンのGPSなどで立ち回り先を把握する。また、選手村外のホテルなどを独自で手配する場合は、組織委の感染症対策のガイドラインに適合する必要があり、満たさない場合は宿泊先の変更を求める。
毎日実施する唾液(だえき)の抗原定量検査は12時間で判定し、陽性の場合に受ける鼻の奥をぬぐうPCR検査は3~5時間で結果が出るなどの具体的な流れを明記。違反を防ぐため、抜き打ちでも行うことを検討する。陽性判定や濃厚接触者の最終決定は、保健所が専門家らの助言を得ながら行う。
さらに改定の可能性も
プレーブックは2月に第1版…
この記事は
残り:289文字/全文:996文字
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment