溝脇正
【動画】夏祭りを前に、競りにかけられるカラフル模様の金魚=溝脇正、長島一浩撮影
全国有数の金魚の産地、愛知県弥富市で、夏祭りの金魚すくいなどに使われる金魚の出荷が最盛期を迎えている。東海観賞魚卸売市場の池では、競りにかけられる「カンコ」と呼ばれる木枠に分けられたコアカやデメキンなどの品種が所狭しと浮かび、カラフルな模様を描いていた。
弥富金魚漁業協同組合によると、夏祭りの中止や縮小開催が相次いたコロナ禍で、金魚の安値が続き、後継者不足も重なって、3年間で約80軒あった生産者のうち約30軒が撤退に追い込まれた。夏祭りは通常開催に戻り金魚の需要は高まっているものの、生産量は減少し、価格は昨年の2倍近くになっているという。
同市場では、通常隔週開かれる競りを7月は3週連続で開催し、競り落とされた金魚は東海地方を中心に全国各地へ出荷される。
伊藤恵造組合長は「金魚すくい1回分の値段を上げることは難しいので、価格が高めの金魚の量を減らすなどして業者や市場が知恵を出し合って工夫しています」と話していた。(溝脇正)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル