岡山県美作市内の民家で昨年6月、就寝中の長男(40)の頭をバールで殴り、殺人未遂罪に問われた前京都府笠置町長西村典夫被告(73)と、妻の信代被告(66)に対する裁判員裁判の初公判が17日、岡山地裁であった。両被告とも大筋で起訴内容を認めた。
起訴状などによると、両被告は共謀の上、昨年6月25日午前2時ごろ、美作市内の住宅で就寝中の長男の頭をバールで数回殴り、頭の骨を折るなど加療約10日間のけがを負わせたとされる。
冒頭陳述で検察側は、信代被告が、当時中学3年の長男から暴力を受けるようになり、2012年には胸の骨が折れる暴行を受けたと述べた。環境が変われば自立できると長男に言われ、21年からは全国を次々と転居。信代被告が付き添い世話をしたが、長男は信代被告に自殺を迫るなどした。
昨年、美作市内に母子2人で転居し、典夫被告から長男を殺害する考えを打ち明けられ、犯行に及んだという。両被告とも犯行の事実関係は認めた上で、典夫被告の弁護人は、「長男の暴力と暴言に長年苦しんだ信代被告を解放したかった」と、信代被告の弁護人は「積極的に殺したいと思ったことはない」と述べた。
判決は26日に同地裁で言い渡される予定。(神崎卓征)
「地元住民として応援したい」
「西村夫妻が町に戻って生活されることを地元住民として応援したい」
そんな文言で前笠置町長の西村典夫(73)、妻の信代(66)両被告に対する減刑を岡山地裁へ求める嘆願書には、昨年12月から今月5日までの約1カ月で約240人の署名が集まった。
京都府によると、町の推計人口(昨年12月1日時点)は1043人で、府内26市町村で最少。町民のほぼ4人に1人が署名したことになる。
子ども食堂などで典夫被告が…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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