2日午前11時半ごろ、長野県小谷村にある北アルプス・風吹岳(かざふきだけ)(標高1888メートル)で雪崩が発生し、複数の人が巻き込まれたと、脱出した遭難者の1人から110番通報があった。
大町署によると、雪崩に遭ったのは複数のパーティーの計10人。午後1時半ごろ、県警ヘリコプターがこのうち男性2人を救助し、松本市の病院に搬送。この2人は、大阪市東淀川区の会社員(53)と富山県魚津市の公務員(38)。いずれも低体温症で手当てを受けたが、けがはなく、会話が出来る状態だったという。残りの8人は自力で下山した。
同署によると、雪崩は風吹岳の南俣沢付近(同約1400メートル)の斜面で発生した。現地では2日前に大雪が降り、積雪の上に新雪があった。この日は朝から晴れており、日が当たっていたため、表層雪崩の危険性が高まっていたという。
同署は、10人が山中を滑走する「バックカントリースキー」をしていたとみて、当時の状況を調べている。(佐藤仁彦)
長野県北部に雪崩注意報
雪崩の被害を防ぐ活動や調査を続け、雪崩の危険度を5段階に分けて発表しているNPO「日本雪崩ネットワーク」によると、風吹岳を含む白馬エリアの2日の危険度は、標高が高い地域で上から2番目の「4(高い)」、標高が低い風吹岳では「3(警戒)」だったとみている。気象庁も同日、長野県北部に雪崩注意報を出していた。(佐藤仁彦、高億翔)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル