杉山圭子
東京都青梅市のJR青梅駅周辺で12日、新春恒例の「青梅だるま市」があった。主催者によると、近年では最多の2万8千人が訪れた。旧青梅街道は約650メートルが歩行者天国となり、にぎわった。
400年以上の歴史を誇る催しは、コロナ下での異例の中止を経て昨年復活。今年はだるま店36軒、飲食などの露店約150軒が出店し、昨年の2万3千人を上回った。福生市から夫婦で訪れ、疫病を払う妖怪アマビエと干支(えと)のウサギをそれぞれかたどっただるま二つを買った中村政光さん(65)は「3年ぶりに来ました。コロナが早く収束してほしいと願うばかりです」。青梅市内で唯一、だるまの製造販売を続ける「達磨屋 藤野」の藤野智幸さん(63)は「原材料価格が上がり値上げせざるを得なくなって心苦しいのですが、にぎわいが戻ったのはなにより。毎年来てくれるお客さんの元気な姿を見るのが楽しみです」と話した。
近年最多となった人出について主催する青梅だるま市保存会の岩浪武夫・会長代行(66)は「コロナ前の人出は例年1万人台。コロナで減った催しを求める人や、何かと大変な世の中で、だるまに願いを託したいと思う人たちが大勢来てくれたのでは」と話していた。(杉山圭子)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル