新型コロナウイルスの感染が拡大する中、休館するかどうかで博物館・美術館の対応が割れている。12日から緊急事態宣言の期間が延長された東京では、政府と都の方針が対立した末に休館が続くことになった。同日、宣言の対象地域に加わった福岡では、休館したり開館を続けたり。なぜ対応が異なるのだろうか。
東京や大阪、京都、兵庫の4都府県に緊急事態宣言発出が決まった4月23日、政府は一定規模以上の博物館・美術館を休業要請の対象とする対処方針を示した。
だが、宣言の期間延長が決まった5月7日には、12日からは午後8時までの営業時間短縮を要請すると対応を緩和した。
それを受けて、休館していた東京や京都の国立文化施設は再開館の準備を進めた。ところが、東京都は「知事判断で必要な協力を要請できる」として、博物館・美術館への休業要請を継続することを決定。10日には小池百合子知事から文化庁の都倉俊一長官に対し、書面で都内の国立施設の休館を強く求めた。文化庁は翌日、都内5施設の休館延長を決めた。
都内の施設の方針が揺れる中、福岡県内の各施設は対応を迫られた。
九州国立博物館(九博、福岡…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル