9万人以上が火災で亡くなった関東大震災。当時、日本列島近くを台風が通過中で、強風によって火災の被害が拡大したと考えられている。台風以外の影響はなかったのだろうか。横浜国立大学台風科学技術研究センター(TRC、センター長・筆保弘徳教授)の研究チームが、100年前の当時の台風を再現し、検証した。
関東大震災は9月1日の正午前に発生。東京を中心に丸2日間にわたって火災が発生し、死者10万5385人のうち約9割にあたる9万1781人が火災で亡くなった。
この時は、台風が日本海側を進んでいた。現在の東京都千代田区大手町1丁目にあった中央気象台の記録では、正午ごろの風速は毎秒8メートルほどと強かった。強風が火災の拡大につながったとされる。
研究チームは、気象予報などで使っているモデルから過去にさかのぼって大気の状態を推定する「再解析データ」を用いて当時の台風の移動を再現したうえで、当時の東京の風や気温の変化をシミュレーションした。
その結果、地震発生後の正午ごろに東京で強い風が吹いていたことが分かった。
観測記録と一致することから、強風は局地的なものではなく、台風の影響だったことを示しているという。関東大震災での出火は地震の発生直後が多かったため、台風による強風が被害の拡大につながったと考えられるという。
夕方以降は…
その一方で、記録では夕方以…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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