阿部峻介
大阪や兵庫が地盤の「関西スーパーマーケット」と、阪急阪神百貨店をもつ「エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリング」の経営統合に問題はないとする司法判断が確定した。首都圏地盤のスーパー「オーケー」が統合差し止めを求めていたが、最高裁第二小法廷(菅野博之裁判長)が14日午後、訴えを退けた。差し止めを認めなかった大阪高裁の判断は「結論は是認できる」とだけ述べた。
関西スーパー争奪をめぐる法廷闘争はオーケーの敗訴となり、予定通り15日にもH2Oとの統合が実現する見通しとなった。
関西スーパーは10月の株主総会で、H2Oとの統合案を可決。しかし、法人株主1社が投じた白票を「賛成」と扱ったのは違法だとして、オーケーが差し止めの仮処分を申し立てた。
神戸地裁は、関西スーパーが白票を「賛成」と扱ったのは、会社法上の「法令違反または著しい不公正」にあたるとして差し止めを認めた。賛成と扱ったことで賛成率は65・71%から66・68%になり、可決ラインを0・02ポイント上回っていた。
だが大阪高裁は、この株主は事前に賛成の委任状を出していて、会場では二重投票を避けるために白票を投じただけだと指摘。賛成票と扱うのが株主の意思だとして一転、オーケーの訴えを退けたため、オーケーが許可抗告をしていた。(阿部峻介)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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