関電が情報漏らした工事、元助役の関連企業が全て落札

 関西電力の金品受領問題を調べた第三者委員会の報告書で、原発関連を含む工事の競争入札が形骸化していた可能性が明らかになった。2012年度以降、関電の役員らに金品を贈った福井県高浜町の森山栄治元助役(故人)に事前の情報提供をした競争入札はすべて、森山氏の関連会社が落札していた。森山氏と関連会社の特別扱いに地元の業者も憤っている。

 14日に公表された第三者委(委員長=但木敬一・元検事総長)の報告書によると、12~18年度に関電が森山氏に事前に情報提供をしていた原発関連などの競争入札工事は計9件あった。これを落札したのは土木建築会社「吉田開発」(高浜町)が7件、建設会社「塩浜工業」(福井県敦賀市)が2件といずれも森山氏の関連企業だ。

 森山氏への情報提供は関電が昨秋にまとめた社内調査で明らかになっていた。ただ、関電は工事の内容や時期、費用の概算額などの「精度の低い情報」(岩根茂樹前社長)しか提供しておらず、入札は公平に行われたとしていた。

 しかし、第三者委の再調査では、森山氏の関連企業がこうした案件の落札を独占していただけでなく「情報提供された金額に極めて近い金額」で落札された工事もあったことが判明した。

 また、競争入札にする条件とし…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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