さぬきうどんにまつわる動画を見て楽しんでもらおうと、香川県内のうどん店主たちが「ユーチューバー」になった。職人ならではのチャレンジ企画や、保育所でのうどん教室などを自ら撮影・編集し、動画投稿サイト「ユーチューブ」で披露している。
グループ名は「おうどん倶楽部」。現在のメンバーは、三豊市の「本格手打ちうどんもり」店主の森圭介さん(33)、琴平町の「大庄屋」工場長の山下剛史さん(47)、同じく専務の山地英登さん(41)。うどん店のつながりで親しくなり、昨年末に「食べる以外のことでも楽しんでもらいたい」と意気投合した。
今年1月に投稿を始め、これまでに8本以上の動画を載せた。「とんとんとんとーん ヘイ!お待ち!」と、うどんを切って丼を差し出すお決まりのポーズで登場する。
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3分以内に熱々のうどんを食べきれるかを挑戦する店に行ってみたり、目隠しをしてもうどんを打てるかを検証してみたり。ロケはいつもアポなし。撮影もほとんど打ち合わせをせず、アドリブが中心だ。
とはいえ、投稿用の動画撮影も編集も初めての経験。閲覧数は多いものでも1800回程度だ。山地さんは「ユーチューブで稼ぎたいわけではない。興味を持ってもらえれば十分」と話す。5月には、うどんに重曹を入れてゆでた時の変化を調べるなど、科学実験シリーズも始めた。
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山下さんは土産用の製麺工場を任され、自分の昼休憩の間に10分だけ店頭でうどんを提供する「10分うどん」でも知られる。目隠しチャレンジでは、見事な技を披露した。「僕らも楽しみながら、お客さんにも喜んでもらいたい。うどんのように太く長く続けたい」
お笑い好きで、企画を次々と提案する森さんも、「うどんほど人を笑顔にする食べものはないと思う。本業をぶれずに続けながら、おもしろおかしくやっていきたい」と話した。(多知川節子)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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