パソコンに感染して遠隔操作するマルウェア(悪意あるプログラム)を、闇サイトで専用ソフトを使わないと閲覧できないネット空間「ダークウェブ」の掲示板サイトで購入者を募り、販売したとして、愛知県警は4日、自称フリーカメラマンの沢田海成容疑者(21)=千葉県白井市=を不正指令電磁的記録保管・提供などの疑いで逮捕し、発表した。容疑を認めているという。
サイバー犯罪対策課によると、沢田容疑者は6月3日~8月13日、マルウェアの一つ「DarkComet(ダークコメット)」の圧縮ファイルを、自らが所有する外付けのハードディスクに保存したほか、6月3日にはこの圧縮ファイルの購入を希望した男性に販売した疑いがある。
ダークコメットは、感染したパソコンを不正に操作し、データ閲覧や改ざん、外部への送信、カメラの起動などを行う。同課によると、沢田容疑者は何らかの方法でファイルを入手したとみられ、マルウェアを1ファイル3万円で販売するという趣旨を掲示板に書き込んでいたという。
この書き込みを県警の捜査員が5月中旬に発見。沢田容疑者は、同じ掲示板に違法薬物や架空口座の販売をほのめかす書き込みもしていたといい、県警はマルウェア以外にも5~7月に少なくとも90万円を売り上げていたとみている。(柏樹利弘)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル