プロ野球・阪神タイガースが18年ぶりのセ・リーグ制覇に王手をかけた。優勝マジック1で巨人戦を迎える14日、優勝の可能性に備え、大阪府警が約1300人態勢で雑踏警備にあたる。過去の優勝時には大勢のファンが道頓堀川に飛び込んだり、繁華街で飲食店のオブジェが破壊されたりした。今回18年ぶりの「アレ」だけに熱狂的な盛り上がりも想定され、府警は警戒を強めている。
「飛込み危険」。阪神が優勝マジックを3に減らした翌日の9月13日、グリコの看板で知られる大阪市中央区の戎(えびす)橋周辺には数メートルおきに黄色い注意書きが貼られていた。日本語に加え、英語、中国語、韓国語の4カ国語で、府警南署と市建設局が作製した。
府警などが警戒するのが、道頓堀川への「祝賀ダイブ」だ。2003年のリーグ優勝時には約5300人が飛び込んだほか、死亡事案も起きた。05年のリーグ優勝では戎橋周辺にダイブ防止用の壁が設けられたが、55人が飛び込んだ。
ファンや見物客が道頓堀周辺に殺到すれば、雑踏事故の恐れもある。昨年10月には韓国ソウルの梨泰院(イテウォン)で狭い路地に人が流入し、日本人を含む150人以上が死亡した。
「DJポリス」も配置
府警は阪神が春先から好調だったことを受け、5月の大型連休明けから警備計画の検討を開始。優勝の可能性があるマジック2以下になったら、戎橋のあるミナミの繁華街やJR大阪駅周辺に約1300人の警察官を配置することにした。
特に戎橋周辺では、人の流れを誘導する「DJポリス」を5カ所に配置する。また、混雑状況に応じ、ロープで片側通行にするなどの通行規制をしたり、滞留を防ぐよう積極誘導をしたりするほか、戎橋両側の川岸につながるスロープや川沿いの遊歩道を一時的に通行禁止にする。
さらに、道頓堀橋の東側に幕を張って戎橋の方向を見えなくして、ギャラリーがダイブをあおったり滞留したりするのを防ぐことも予定している。
府警はこれまでの阪神の優勝時、03年は公然わいせつ容疑などで7人、05年は公務執行妨害容疑などで13人を摘発した。今年も「悪質な行為には厳正に対処する」としている。
道頓堀川周辺の店舗なども対…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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