阪神大震災、記憶の風化にコロナが追い打ち 施設の経営にも打撃

 阪神・淡路大震災は17日で発生から27年になる。歳月の経過とともに、教訓を伝えるのが年々難しくなっているなか、新型コロナウイルスがここにも深刻な影響を及ぼしている。

 兵庫県淡路市の野島断層保存館。施設がある北淡震災記念公園の総支配人を務める米山(こめやま)正幸さん(55)は、自らの体験や被災者らの話を語り継いできた。

 震災で地表に現れた活断層の一部を展示している同館は、珍しさもあって当初は観光客や修学旅行生らが大勢訪れた。オープンした1998年度の入館者数は約282万人。公園には揺れを体感できる震災体験館やレストランもでき、町おこしへの貢献も期待された。

 だが2年目以降は減少の一途で、19年度の入館者数は約12万3千人。20年度はコロナ禍で、約6万7千人とさらに半減した。初年度のおよそ42分の1の人数だ。見学施設のため遊園地並みのリピーターを望むことは難しく、来館者の減少はやむをえない面もあるが、ここまで減ると運営への影響は深刻だ。

 米山さんが社長を務める運営…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment