東京都狛江市の住宅で今月19日に大塩衣与(きぬよ)さん(90)が死亡した強盗殺人事件で、大塩さん宅の防犯カメラの室内モニターが破壊されていたことが、捜査関係者への取材でわかった。警視庁は、容疑者グループが防犯カメラの映像を消去しようとしたとみている。
また、大塩さん宅の窓ガラスなどに割られた形跡などはなく、容疑者グループが玄関から侵入した可能性が高いことも、新たにわかった。大塩さんの家族は警視庁に対し、大塩さんは在宅時に施錠の習慣があったと説明しているといい、容疑者グループが大塩さんの帰宅時を狙ったか、何らかの方法で大塩さんに扉を開けさせた可能性がある。
事件は19日午後5時20分ごろに発生。安否確認に訪れた警察官が地上2階建て住宅の地下1階で、体の前側で手を結束バンドで縛られた状態で意識不明となっている大塩さんを見つけた。大塩さんはその場で死亡が確認された。
大塩さん宅の室内は広い範囲で荒らされており、容疑者グループが物色した形跡があった。具体的な被害品はわかっていないが、室内にあった高級腕時計がなくなっているとの情報もあるという。
事件翌日の20日午後1時半ごろに足立区内で見つかったレンタカーの中からは、高級腕時計3本が押収されている。このレンタカーは事件前後に大塩さん宅の周辺の防犯カメラに映ったものと同一で、昨年12月に東京都中野区で発生した別の強盗傷害事件に関わった疑いのある永田陸人容疑者(21)のものだったことがわかっている。
中野区の事件では、実行犯役が宅配業者を装って住人の男性に扉を開けさせ、現金のありかを聞き出していたとされる。
警視庁はレンタカーから押収された腕時計が被害品かどうかなど、二つの事件との関連などについて調べを進めている。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment