阿武町誤入金、山口地裁が田口容疑者の保釈を決定 県警は全額を立件

大藤道矢

 山口県阿武町による4630万円の誤入金をめぐる事件で、山口地裁は27日、勾留中の無職田口翔容疑者(24)=電子計算機使用詐欺容疑で逮捕、起訴=の保釈を決定した。保釈保証金は250万円。山口地検は決定を不服として準抗告したが地裁は退けた。容疑者側が保釈金を納付すれば、近く釈放される。

 田口容疑者の弁護人が明らかにした。「証拠隠滅のおそれはなく、勾留が長期化しているため26日に保釈請求した」という。

 一方、山口県警は27日、誤入金された金のうち340万円の振り替えについて同容疑で田口容疑者を山口地検に書類送検し、発表した。容疑を認め「(オンライン)カジノで使った」と供述しているという。送検は4回目。これで町が誤入金した4630万円全額が立件された。

 県警によると、今回の送検容疑は、田口容疑者名義の口座に町が入金した4630万円が誤りによるものと知りながら、4月8~11日に計5回、スマートフォンを操作してクレジットカード精算専用口座に計約340万円を振り替えたというもの。同容疑者は、これまで決済代行業者3社の口座に約3592万円を振り替えたとして電子計算機使用詐欺の罪で3回起訴されている。

 阿武町は7月11日、誤入金した4630万円のほぼ全額を回収したと発表している。(大藤道矢)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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