大藤道矢
山口県阿武町が誤入金した4630万円の一部を、住民の無職田口翔容疑者(24)がオンラインの決済代行業者の口座に振り替えたとして電子計算機使用詐欺容疑で逮捕された事件で、山口地裁は4日、田口容疑者の弁護人の準抗告を認め、3度目の逮捕容疑での勾留を取り消した。同罪で2回起訴されているため、起訴勾留は続く。
弁護人によると、田口容疑者はネットカジノの決済代行業者3社に出金しており、県警は5月18日、6月8日、29日に1社ごとの出金分について田口容疑者を同容疑で3回逮捕した。
地裁が準抗告を認める判断を示した決定文書では、1、2度目の逮捕により「捜査機関は既に主要な証拠の収集を遂げている」と指摘。田口容疑者が容疑を認め、4630万円のうち約340万円を弁済供託したことにも触れ、証拠隠滅や逃亡のおそれは低く「容疑者を勾留するまでの必要性は認めがたい」とした。
弁護人は5日、保釈の請求について「事件は多くの注目を集めている。身柄の解放は、社会的混乱を起こさないような形でないといけない」として「少し時間を取りながら検討する」と話した。(大藤道矢)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment