10月の台風19号で被災し、宮城県内の全区間で運休が続いていた第三セクターの阿武隈急行は6日、槻木―丸森駅間(17・4キロ)で約2カ月ぶりに運行を再開した。福島県側は10月に福島―富野駅間が再開しており、不通区間は県境を挟んだ丸森―富野駅間のみとなった。
宮城県丸森町の丸森駅では午前5時37分の始発に、会社員2人が乗り込んだ。槻木駅に向かう同町舘矢間の武藤広樹さん(25)は「これまでは車かバスでの出勤だった。電車は定時なので安心して帰れます」と笑顔で話した。
同社によると、被災前は1日約7200人が利用。6割が通勤や通学客で、運休中は臨時代行バスを運行していた。同社は復旧のための義援金窓口を11月に設け、4日までに全国の90人から計約300万円が集まったという。
阿武隈急行の安海好昭専務は「ありがたい限りです。まだまだ復旧は完璧ではないが、引き続き全力で取り組んでいく」と話した。
再開区間では、午前5~8時台は上下各4本、午後4~9時台は上り7本と下り6本が運行。仙台直通は朝夕に上下各1本が走る予定だ。(大宮慎次朗)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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