阿蘇山が噴火、噴煙が上空3500Mまで 被害情報は現時点ではなし

 20日午前11時43分ごろ、熊本県阿蘇山・中岳第1火口で噴火が発生した。福岡管区気象台が発表した。気象台は噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げた。噴煙は上空3500メートルまで上がり、気象台は火口から約2キロの範囲で大きな噴石や、火砕流に警戒を呼びかけている。阿蘇市によると、取り残されている登山者や被害の情報はないという。

 阿蘇山では今月13日午後3時半ごろから火山性微動の振幅が次第に大きくなり、気象台は同日、噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)に引き上げたばかりだった。

 阿蘇山では、2016年10月8日未明に爆発的噴火が36年ぶりに発生。高さ約1万1千メートルの噴煙が気象衛星で観測された。当時、気象庁噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げ、火口から約2キロの範囲の立ち入りを規制した。

 熊本県阿蘇山の噴火を受け、政府は20日午前11時44分、首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置した。磯崎仁彦官房副長官は記者会見で「詳細について情報収集を進めている。対応等についてこれから鋭意検討する。危機管理には万全を期している。しっかりと対応していきたい」と述べた。

 岸田文雄首相(自民党総裁)は衆院選の演説で、同日午前に兵庫県に入り、午後に広島県を訪れる予定。首相周辺によると現時点で日程の変更はないという。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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