山野拓郎
今回の大雨は、強弱を繰り返しながら断続的に長時間降り続いているのが特徴で、岡山県倉敷市真備町で多数の犠牲者が出た2018年の西日本豪雨に降り方が似ているという。
山口大の山本晴彦教授(環境防災学)によると、日本の南にある太平洋高気圧と、北にあるオホーツク高気圧に挟まれる形で前線が停滞しており、まるで梅雨末期のような状態になっている。例年に比べて太平洋高気圧の北への張り出しが弱いことが原因と考えられるという。
このため、同じエリアに南から暖かく湿った空気が流れ込み、広い範囲で大気の状態が不安定になった。雨雲が発達して帯状に連なる線状降水帯も発生し、多くの雨が降ったという。
大雨が短時間に一部に集中した17年の九州北部豪雨や昨年の熊本豪雨に比べ、広い範囲で長時間雨が降っているといい、山本さんは「どこで災害が起こってもおかしくない。ハザードマップで住んでいる場所のリスクを確認し、空振りを恐れずに早めに避難することが必要だ」と話す。(山野拓郎)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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