地表の7割を占める海。果てしなく広く、無尽蔵に思えた海の恵みにも限りがみえます。一方で、世界で魚の人気は高まり続けています。私たちは魚を食べ続けられるのでしょうか。(竹石涼子)
雑木林に鳥の鳴き声が響く。都心から車で1時間ほどの小高い丘の上に、その「工場」はあった。プラントで生産しているのは、海水魚のサーモントラウトだ。
2013年設立のFRDジャパン(本社・さいたま市)の木更津プラント。「地球に優しい、海に依存しない陸上養殖」が売りだ。
微生物の力を使った独自の水処理技術を生かした閉鎖循環式で、卵から育てる陸上養殖を実現した。サーモントラウトを育てるプールの人工海水は、循環させて使うため、海や川への排水がない。追加する水は蒸発分と、フンなどとともに取り除かれる分だけなので、水質管理がしやすく、抗生物質なども必要ない。
サーモントラウト養殖の適温は18度以下。海面養殖では低水温の時期に限られるが、そうした制約はない。陸上養殖の最大のコストは電気代と言われるが、「夏場は30度以上にもなる外の海水を使わないため、冷却コストがかからず、通年で生産できる」とチーフマーケターの宮川千裕さん。
海からの寄生虫の心配がなく、安心して生食もできる。冷凍せず、冷蔵で輸送できる。
ブランドの名前は、ずばり「…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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