陸上・寺田明日香、森会長発言「逆風の中、非常に残念」

 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が女性蔑視と受け取れる発言をしたことについて、陸上女子100メートル障害の日本記録保持者、寺田明日香(31)=パソナグループ=が5日夜取材に応じ、「五輪を前に、ただでさえ逆風の中、非常に残念な発言」などと感想を語った。

 寺田は同日午後、自身のツイッターに森会長の「女性がたくさん入っている理事会の会議は、時間がかかります」といった発言について「多様性を大切にしている現代社会においては残念なご発言かと」などと発信。これを受けて同日夜、報道各社の取材にオンラインで応じた。

 寺田は「トップの方が世界に反感を持たれるような発言をしたことで、日本の五輪って本当に大丈夫かと思われてしまうことが非常に残念。コロナ禍で世間の80%の方々が開催は難しいと考えている中、選手の頑張りや、開催に向けての尽力を見えなくしてしまう」と心境を話した。

 「全文も読んだし、いったん寝かせてみたけど」とツイートしたように、ひと晩様々な思いを巡らせた上での発信だという。「現役選手にとってはすごく発言しにくい問題だし、できれば私も触れたくない」。一方で「女性アスリートとして見逃せないし、五輪も自分に関わる問題なので意見を言おうと思った」と理由を語った。

 森会長の進退については「昨日の会見を見て反省されているのかな、とも思った。周りの方々が考えていただけばいいんじゃないかと思います」とした上で、「今回の五輪は多様性重視がメインと言ってもいい大会。そこをしっかり考えていただけるようなフラットな方がリーダーについていただければ個人的にはいいのかなと思います」と率直な気持ちを語った。(堀川貴弘)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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