岡田昇
【北海道】陸上自衛隊北部方面隊の戦車が公道や海路を使い、長距離を移動する訓練が8月下旬にあった。2016年以降は毎年実施しており、今年は東千歳駐屯地(千歳市)から釧路駐屯地(釧路町)までの約300キロを、22日夜から1日かけて移動。苫小牧から釧路までは大型フェリーを使用した。同隊広報室によると、訓練中の事故やトラブルなどは特になかったという。
訓練に参加した第7師団は「機甲師団」と呼ばれ、戦車を主体に編成されている。部隊がまとまって長距離を移動することで、有事の際の機動展開力を向上させるのが訓練の目的という。今回の訓練には90式戦車や10式戦車、89式装甲戦闘車など数十両が参加。携わった隊員は管理部門も含め約400人になる。
東千歳駐屯地からは22日午後9時ごろ、装甲車両が次々と出発。夜間で車の数が少なくなった千歳市内を時速20キロ程度でゆっくりと進んだ。駐屯地前には隊員らを見送る関係者が集まった一方、沿道では公道を走行する訓練に抗議する人々もいた。
苫小牧西港(苫小牧市)に集結した車両は23日早朝、大型フェリー「ナッチャンWorld」に積まれ釧路港へ。同日深夜、商業施設などが立ち並ぶ釧路市内を戦車が走り抜けた。(岡田昇)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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