成沢解語
米軍の輸送機オスプレイが昨年6月に米国で墜落した事故をめぐり、米海兵隊が21日に公表した報告書を受け、防衛省が22日から陸上自衛隊のオスプレイの飛行を停止していることがわかった。報告書では、部品の不具合と交換の必要性が指摘されており、防衛省は安全性について判断するための措置としている。一方、在日米軍は通常通りオスプレイの飛行を続けているという。
事故は米カリフォルニア州南部で訓練中に発生し、乗組員5人が死亡した。海兵隊は今月21日、ホームページで報告書の内容を発表した。
米側から説明を受けた防衛省によると、報告書では、エンジンとプロペラをつなぎ、動力を伝える部品の「クラッチ」が離れ、再びかみ合った際に衝撃が伝わり、墜落につながったと結論付けられた。「壊滅的で予期せぬ機械的故障」としており、一定の飛行時間を超えると、部品の交換が必要と指摘した。
防衛省はこれを受け、陸自木更津駐屯地(千葉県)に暫定配備中のオスプレイ14機の飛行を22日から当面の間、見合わせた。ただ、米軍は2月にも部品交換の必要性を発表。防衛省はこの際、陸自機が飛行を始めて日が浅いことから交換は不要と判断したとしている。現在は、他に必要な安全対策があるか調べるため飛行を止めているという。(成沢解語)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment