隈研吾が考える建築家の罪 自覚した先にある優しい空間

拡大する建築家の隈研吾さん(中央)、矢島里佳さん(左)と中村暖さん=東京都港区、仙波理撮影


 東京五輪・パラリンピック主会場の国立競技場の設計を統括した建築家の隈研吾さん(65)を、若い世代はどう捉えているのか。大学在学中に日本の伝統文化を発信する会社を起業した矢島里佳さん(31)、「透明」をコンセプトに作品制作を行う中村暖さん(24)が様々な視点から突っ込んだ。「設計という営みは建築家のエゴではないか。葛藤はありますか」。そう問われた隈さんの答えとは――。周囲と調和する「負ける建築」を唱える隈さんの思想が浮かび上がった。

なぜ「木の人」になったのか

 矢島・中村 国立競技場完成、おめでとうございます。感想を教えてください。

拡大する建築家の隈研吾さん=東京都港区、仙波理撮影

 隈 とりあえずは一安心ですが、これから実際に人が足を踏み入れることを想像して、ドキドキ感があります。一方、不安なときもあって……。日によって気分が違う(笑)。

 矢島 コンクリートを使用した建築を設計してきた隈さんが、国立競技場を含め、木などの自然素材を積極的に使うようになり、今では完全に木の人のイメージです。変わった心境や理由をうかがいたいです。

 隈 一番のきっかけは不況です…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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