岡山市南区古新田の国道2号バイパス沿いに「日本最大級の屋根と小屋の展示場」が出現している。ひときわ目を引く外観を手がけたのは、世界的建築家・隈研吾さんだ。地元の板金店とのコラボはどのようにして生まれたのか。
大きな平屋建ての外壁いっぱいに39種類の屋根と外壁が、パッチワークのように貼り込まれている。この展示場を仕掛けたのは、創業48年を迎えた「植田板金店」(同市中区)だ。
自宅の庭や駐車場に小屋を建てる人が増えつつあった2017年にいち早く小屋事業部を設立し、「小屋ブーム」をリードしてきた。小規模な展示場も設けていたが、「2号バイパス沿いでずっと広い物件を探していた」と植田博幸社長(50)は言う。
悪徳商法の被害減らしたい
背景には、屋根業界での悪徳商法の横行があった。突然訪問して「お宅の屋根の様子を見させてもらいました」などと不安をあおって不必要な工事をしたり、高額を請求したりする詐欺の被害が後を絶たない。屋根や小屋の実物を見てもらって、正しい知識を得る場を作りたいと考えた。
見つけたのは20年近く大型飲食店として使われてきた床面積約670平方メートルの平屋で、50台以上の駐車場も込みで約3300平方メートル。「居抜きで簡単にリフォームしよう」(植田社長)と思っていたが、新国立競技場の設計で知られる奇想の建築家にアイデアを求めたことから、事は一気に大きくなる。
若手スタッフの熱意実った
隈さんの事務所との縁は、小…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル