精神障害者が合法的に個人宅で閉じ込められていた「私宅監置」を題材にしたドキュメンタリー映画が、文化庁の映画賞に選ばれながら、受賞の記念上映ができない事態になっている。映画で取り上げられた男性の遺族が、事実関係と異なる部分があるとして上映中止を求め、文化庁が延期を決めた。制作側は文化庁の判断を批判し、自ら上映会を開くとしている。
映画は原義和監督の「夜明け前のうた 消された沖縄の障害者」。明治時代に制度化され、1950年に禁止された私宅監置が、占領下の法制度の違いで70年代まで認められていた沖縄での実態を取材した。今春から劇場公開され、文化庁映画賞文化記録映画部門の優秀賞に選ばれた。
しかし賞の発表後、私宅監置を受けていたとして映画で取り上げられた男性の遺族が「事実関係が異なる箇所がある」として、11月に予定されていた贈賞と上映会の中止を文化庁に申し入れた。
男性の次男は朝日新聞の取材…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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