障害者作業所で職員が暴行や暴言 横浜市が2件を虐待認定

堅島敢太郎 増田勇介

 知的障害や行動障害のある人の支援施設を運営する社会福祉法人「同愛会」(横浜市保土ケ谷区)の作業所で職員が利用者を暴行したとして、横浜市が2件を虐待と認定していたことがわかった。同愛会は、虐待事案が発覚した県直営の障害者施設「中井やまゆり園」(中井町)の改革に職員が携わっている。

 市や同愛会によると、昨年11月、市内の作業所で40代の男性職員が、暴力を振るった利用者を制止しようと、床に押し倒して首の付近を腕で圧迫し、「手を出すな」と暴言を発したという。

 また、今年8月には別の作業所で、段ボール箱を破ろうとした利用者を40代の男性職員が押し倒し、馬乗り状態で頭や背中を複数回ひざ蹴りしたという。いずれも利用者にけがはなかったという。市は聞き取り調査や実地指導をしたという。

 今年5月には同愛会が運営する入所施設で入所者の所持金数十万円がなくなり、警察に被害届を出したという。

 同愛会は横浜市や川崎市東京都などで知的障害者らの入所施設や作業所約120カ所を運営。2016年に殺傷事件が起きた県立障害者施設「津久井やまゆり園」(相模原市)の利用者を受け入れ、今年4月からは県立「芹が谷やまゆり園」(横浜市港南区)の指定管理者を務めている。

 同愛会は利用者や職員にアンケートを実施し、他に虐待がなかったか調べているという。取材に「被害にあった利用者には申し訳ない気持ち。職員教育を含めて、法人内の事業所を利用する当事者らと話し合いながら、改善に努めていく」とコメントした。(堅島敢太郎、増田勇介)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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