新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大を防ごうと、政府は25日、一部の地域で起きている小規模な集団感染「クラスター」の発生をいち早く見つけて専門家チームを派遣する対策班をつくった。データ収集や分析には大学の研究者も加わり、自治体との連携も強める。
クラスターとは一定の感染経路でつながりのある患者集団のことだ。クラスターの感染者が別の場所で感染を広げ、新たなクラスターを作り、感染が急拡大することが危惧されている。
新型コロナウイルスの感染は、患者のせきやくしゃみのしぶきを吸い込む飛沫(ひまつ)感染や、ウイルスが手に付いて口や鼻を触る接触感染で起きる。ただ、厚生労働省によると、多くの感染者は周囲の人にほとんど感染させていないという。一部の特定の患者が多くの人に感染させたと疑われる事例がある。こうした人によってクラスターが生じているとみられる。
東京都で起きた屋形船での集団感染もその一つと考えられている。武漢からの旅行客を接客した従業員がまず感染し、その後この従業員が乗船した船内であった新年会で、参加したタクシー運転手の間に感染が広がった可能性がある。
このため、政府が25日にまとめた基本方針では、クラスターをできるだけ早く抑え込み、別のクラスターが次々に生じないよう対策に力を入れることにした。
感染の中心になっている人を早…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル