離ればなれになる中学生、思い出の品を探す遺族…被災地でみた情景

 100キロ先まで中学生の子どもたちを避難させるか、地元に残すか――。能登半島地震の被災地では1月中旬、その二つの選択に揺れていた。

 学校が避難所として使われるなど、現地は安心して勉強に集中できるような環境ではなかった。石川県輪島市は保護者の同意を得られた中学生について、一時的に集団避難させる方針を打ち出していた。

 集団避難の2日前。雪が降る市内を歩いていると、駐車場で2人の男子がサッカーボールを蹴り合っていた。

 周囲は道路に亀裂が走り、屋根瓦が地面に散乱している。駐車場の2人から笑い声は聞こえず、「ドッ」「ドッ」とボールを蹴る音だけが響いていた。

 声をかけると、2人とも中学生だった。

能登半島地震の発生から2カ月がたったいまも、多くの記者が被災地の取材にあたっています。取材して見えた被災地の姿、被災した方々の思いを伝えます。

 3年生の新本蒼空(そうあ)さん(15)と、水口遥斗(はると)さん(15)。新本さんは集団避難に参加し、水口さんは家族が心配で輪島に残ることを決めていた。

 2日後、離ればなれになる…

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能登半島地震

1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る]

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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