サッカーのミャンマー代表選手として来日後、母国のクーデターに抗議の意思を示して難民申請をしているピエリアンアウンさん(27)が27日、大阪府内で少年サッカーチームの子どもらと交流した。
支援者の在日ミャンマー人で、大阪市で飲食店を営むアウンミャッウィンさん(47)が、チームのコーチと親しかった縁で実現した。ピエリアンアウンさんは自身のミャンマー代表のユニホームを着て参加し、子どもらとパス練習やミニゲームをした。本職のゴールキーパーを務め、子どもたちのシュートを横っ跳びではじいて歓声を浴びる場面もあった。小学5年の内田幸紀(こうき)さん(11)は「強くて、でかくてボールを取られない。日本でもサッカーをしてほしい」と話した。
ピエリアンアウンさんは練習後、着ていたユニホームにサインをしてプレゼント。報道陣には「日本に来て一番楽しい時間だった」と笑顔を見せた。一方で「ミャンマー代表としてもう1回プレーしたい。でも、クーデターで全クラブがプレーできなくなった。ミャンマーのサッカーが立ち上がるのには時間がかかる」と複雑な思いも打ち明けた。
ピエリアンアウンさんは5月28日、ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の日本戦で、国歌斉唱の際、クーデターを起こした国軍への抵抗を示す「3本指」を掲げた。「帰国すると迫害を受ける」と訴え、関西空港で帰国便への搭乗を拒み、日本政府に保護を要請。今月22日、大阪出入国在留管理局で難民認定を申請した。(宮崎亮)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment