豪雪から一転して暖かい日が続く新潟県内。長岡市や小千谷市では27日、雪原となった田んぼから霧が発生し、国道などで前が見づらい状態になった。
雪面から直接湯気が上がっているように見えたが、独立行政法人防災科学技術研究所雪氷防災研究センター(長岡市)の山口悟・主任研究員は「雪から水分が蒸発したわけではありません。空気中の水分が雪面で冷やされ、霧になった」と説明する。27日は最高気温が7・1度と暖かかった上に、湿度が100%近く。目に見えない水蒸気を多く含んだ暖かい空気が、零度近い雪面付近で冷やされたことで、水蒸気が凝結。目に見える湯気(霧)になったという。
「晴れて暖かいと空気中の水分が少ないので、霧は起きません。逆に雪面よりとても冷たい空気が触れると、雪面から水分が蒸発し霧が発生することがあります」(山口さん)
新潟地方気象台によるとこの現象には特定の気象用語はないという。長岡や小千谷には午前9時から濃霧注意報が出されていた。「濃霧注意報はライブカメラや衛星からの情報などで出しています。また、湿度や気温などの条件がそろえば予報としても出します」。新潟県内には田んぼ雪原があちらこちらに広がっているが、「そこで発生する霧の予報は難しそうです」。(伊丹和弘)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル