雪の下30センチから遭難者を発見 厳しい現場、長野の雪崩死亡事故

有料記事

高室杏子 比嘉展玖 菅沼遼

 北アルプスの白馬乗鞍岳で外国人スキー客らが巻き込まれ、2人が意識不明のまま取り残された長野県小谷村の雪崩事故。一夜明けた30日早朝から吹雪の中、急峻(きゅうしゅん)な現場で県警の捜索が続けられ、雪崩の現場付近で男性2人が発見され、死亡が確認された。

 雪が舞う午前6時半ごろ、県警山岳遭難救助隊の12人は5台の車に乗り合わせて栂池高原スキー場の駐車場に到着した。赤と黄色のウェアに大きなザックを背負い、スキーや遭難者を乗せるシートなどを点検した後に、ゴンドラリフト乗り場に向かった。

 岸本俊朗隊長は「雪の斜面ですので、積雪状態の見極めや雪崩のリスクの判断が難しいところ。ゴンドラを下りてから現地まで少なくとも2時間くらいかかると思う」と話した。午前7時15分ごろ、ゴンドラに乗り込み、登っていった。

 乗り場にはその後、午前8時の営業開始前から50人ほどの列ができた。みなスキーやスノーボードを携えた利用客で、聞こえてくる会話は日本語よりも英語が多く、海外からとみられる人が多かった。

 20分ほど上った先の標高は約1500メートル。利用客が滑るゲレンデとは反対側の山側には「これより上部はスキー場管理区域外です」「ヒヨドリ峰への登山・滑走は雪崩を誘発し、スキー場内に多大な影響を及ぼしますので禁止です」と看板が立っていた。

遮られる視界、スキーを履いてもひざまで沈む

 大阪府から来た40代女性は…

この記事は有料記事です。残り747文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment