奈良県天川村の稲村ケ岳(標高1726メートル)から登山仲間2人と下山した会社員の岩崎哲裕さん(41)=兵庫県加古川市。そこでひとりの女性に話しかけられた。昨年12月28日午後5時半ごろのことだった。
「家族がおりてこないんです。会いませんでしたか」
事情を聴くと、女性は家族と一緒に、奈良市から日帰りで天川村を訪れていた。女性は約3時間の遊歩道を車で先回りして、夫(53)と長女(21)、長男(19)を迎える予定だったが、連絡が途絶えたのだという。
この日は気温も低く、登山道には雪が積もっていた。日も沈み、あたりは真っ暗だ。とにかく早く捜しにいかなくては――。岩崎さんはライトを片手に、下山したばかりの登山道を引き返した。
「滑落しているかもしれない」。最悪の事態も頭をよぎった。ホイッスルをふいたり声を張り上げたりしながら3人の姿を捜した。
1・5キロ進んだところで長男…
2種類
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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