雪解け遅い山間地で半農半IT 古民家購入、「農」ある暮らし

 5月21日午前6時、古民家に防災無線が響いた。

 「どなぽん」こと飯田和馬さん(40)が目を覚まし、外へ出た。防災無線が目覚まし代わりだ。2020年11月、神奈川県から長野県信濃町に移住した。

日課は玄関まわりの草むしり

 新潟県境近くで妙高山も見える山間地。「いくらでも生えてくるんですよ。毎日の日課です」。玄関まわりの草むしりを始めた。

 遅い春を迎え、雪解け水が流れる音が聞こえる。玄関から50メートルも入れば山道になり、サンショウの木が花をつけていた。

 山際を歩けばタラの芽もすぐ見つかる。地面からはネギのようなアサツキやノビルがそこら中に生えている。大きくなったコゴミがシダらしい葉を広げていた。

 どなぽんは、草むしりを小一時間ほどして家に戻ると、コーヒー豆をひき始める。

 一方、妻の「めろぽん」こと飯田真莉香さん(30)は朝は少し苦手。少し遅れて起床し、眠たそうに朝ごはんの用意を始めた。昨年庭で収穫したブルーベリーのジャムをヨーグルトの上にのせた。

 この日午前、雨が断続的に降っていた。2人は「雨だとマルチ(土を覆う資材)を敷くのも難しいし、今日は農作業はダメかな」。大型連休ごろまで雪が残っていたという雪国。晴れていないとまだ肌寒い。どなぽんが居間のストーブをつけ、2人はイスに座ってスマホをいじり始めた。

■スマホで取引先とやりとり…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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