このところ連日「大気の状態が不安定」というフレーズが聞かれます。夏場に「雷三日」と言ったりしますが、あすも雷の鳴る所がありそうです。その原因とは・・・
不安定の原因は上空の寒気が動かないこと
きょう22日も東日本や北日本を中心に大気の状態が不安定で、所々激しい雨や雷雨となりました。今週は全国のいたる所でカミナリ雲がかかり、栃木県宇都宮市では18日火曜日から連日のように雷が鳴っています。
夏場に「雷三日」という言葉をよく耳にしますが、これは上空に流れ込んだ「寒気」によって雷が発生すると三日ぐらい続くことから言われている言葉です。
今回の寒気は上空に流れ込んで3日以上経っていますが、あす午前9時の500hPa(約5700m)の予想気温を見ると氷点下12度以下の寒気が、日本列島の上空に居座ります。特に不安定なのが、寒気の縁辺(専門的には寒気の南東象限)にあたる東日本と北日本です。
上空の風の流れが弱いため、カミナリ雲が発達すると動きが遅く、同じような場所で雨が継続して総雨量が多くなる恐れがあります。
23日の天気
九州と四国・中国地方、近畿は広く晴れるでしょう。午後は、にわか雨や雷雨の所がありそうです。
東海、北陸、関東は大気の不安定な状態が続き、局地的に雷を伴って激しい雨が降る恐れがあります。
東北は朝晩を中心に雨で、北海道は昼ごろまで雨や雷雨の所がありそうです。
一方、梅雨前線が停滞する沖縄は断続的に雨で、激しい雨や雷雨に注意が必要です。
日本気象協会 本社 樋口 康弘
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