電凸主「これは言論戦」 トリエンナーレにいまでも抗議

 抗議の電話が殺到する「電凸(でんとつ)」が起こった国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」。誰がなぜ電凸をかけたのか。シリーズの4回目は言論と表現を考えます。

 「あなた日本人?」

 「国民をなめている」

 昨年夏、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」に「電凸(でんとつ)」と呼ばれる電話での批判が寄せられた。メールやファクスと合わせ、その数は1カ月間で1万379件にのぼった。

 慰安婦を表現した少女像や、昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品が展示された企画展「表現の不自由展・その後」は、開幕3日で中断に追い込まれた。無職の男(59)=威力業務妨害罪で有罪判決=が「大至急撤去しろや」「さもなくばガソリン携行缶持っておじゃますんで」と書いたファクスを送りつけたことで決定的となった。

 電凸はいったい誰が、なぜ――。

 「これは言論戦です」。当時、県の担当部局や芸術祭に協力する大手企業に電凸をかけた会社経営の男性(58)=名古屋市=は、こう言った。会場周辺で週末、軍服風の服を着て、拡声機のマイクを握った。

 不自由展は、日本への挑戦、と…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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