鹿児島県のトカラ列島近海で地震活動が活発化し、間もなく1カ月になる。5月13日に十島村の中之島で震度5弱、口之島で震度4を観測し、その後の27日や6月1日にも震度4を観測した。梅雨期とも重なり、気象台や研究者は「ゆるんだ地盤に大雨が降れば、土砂災害の危険が増す」と注意を呼びかけている。
地震は5月11日から活発になり、月末までに震度1以上が93回観測された。最大震度となった13日の震源は口之島の南東沖で深さは約12キロ。
福岡管区気象台は「南北方向に引っ張られた正断層型の地震で、ユーラシア大陸からつながるプレート内で発生した」と解説する。太平洋側などで起きる大地震としては、大陸のプレートとその下にもぐり込む海のプレートの境界で起きるタイプが知られるが、今回はメカニズムが異なる。
鹿児島大学大学院の仲谷幸浩特任助教は「比較的まとまった地震活動がある地域で、当分は注意が必要」と話す。今後いったん収束するように見えても、盛衰を繰り返すことがあり、しばらくは大きな揺れへの備えが必要だと指摘する。
「短期間の収束、予想できない」
トカラ列島近海では2021…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル