津波に流された観光船「はまゆり」が乗り上げた岩手県大槌町赤浜の旧民宿で1日、外壁や骨組みの解体が始まった。
船体が乗って曲がった外壁上部の鉄骨の一部は、NPO法人「はまゆり復元保存会」の要望で、同会が案内用のプレハブ小屋や看板を掲げている隣地に取り置かれた。同会は「何らかの形で保存してほしい」と望んでいる。町は、新年度に立ち上げる「震災伝承プラットホーム」で、町民やNPOを交えて、跡地の扱いも含めて議論するとしている。
はまゆりは東日本大震災直後に撤去、解体された。町は当初、旧民宿を震災遺構として保存し、はまゆりのレプリカを復元して乗せる費用を募る基金条例を制定した。しかし、町は解体に方針を転じ、昨年、解体予算が議決された。基金条例も津波伝承活動の財源にする内容に変更された。(東野真和)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル