東孝司
国史跡・青谷上寺地遺跡(鳥取市青谷町)の出土人骨をもとにした「青谷弥生人」のそっくりさんを公募していた鳥取県は31日、応募の写真をもとに入賞者10人を選び、発表した。この中から5月にグランプリを決める。弥生人の名前は遺跡にちなんで「青谷(あおや) 上寺朗(かみじろう)」と決まった。
そっくりさんには昨年11~12月に全国から215件の応募があった。県は1次の写真審査でそっくり度を測るAIアプリを使い、20人を選出。そこから「土偶女子」として知られるライターや地元のイラストレーター、コーヒー店主による投票で10人を選んだ。
その一人、大阪府の吉田昌弘さんは県庁であった発表会にオンラインで参加。「10人はみんな似ていて親戚みたい」と話した。
特別賞にはSNS上で似ていると評判になっていた音楽家の近田春夫さんらが選ばれた。名前の公募には626件が寄せられ、県内在住の木村恵さんのアイデアが最優秀に輝いた。
県は入賞者10人を「とっとり弥生の王国」の国民に認定し、5月に県内で開催予定の「青谷弥生人大集合ツアー」に招く。そのイベントの中でグランプリを決定する計画だ。
発表会のプレゼンターを務めた平井伸治知事は「青谷上寺地遺跡や妻木晩田(むきばんだ)遺跡のある『とっとり弥生の王国』に多くの方に興味をもっていただき、コロナ禍の後にはぜひ見に来ていただきたい」と語った。(東孝司)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル