刑務所の受刑者が出所後の生活に備え、様々な技術を身につける「刑務作業」。ここで作られた製品を一般の人に割安で売り、利益の一部を犯罪被害者支援団体に寄付する「矯正展」が各地で人気だ。中には即完売する商品もあるほど。埼玉県川越市の「川越少年刑務所」ではコロナ禍で中止が続いていたが、18日に4年ぶりに開かれることになった。全国の刑務所から約170種類、2千点が並ぶ。
品質は高い。受刑者が協力企業や一流の職人から指導を受けるためだ。安い理由は利益を求めないから。価格の大部分は材料費で、その他は、一部を公益財団法人矯正協会(東京都)を通じて犯罪被害者支援団体に寄付する。受刑者に被害者への思いを大切にしてほしいためだ。2005年度~22年度の寄付額は約8千万円に及んだという。
残りは受刑者の報奨金などで、出所直後の生活費などに充てられるという。
川越少年刑務所で積み木を作る男性受刑者(23)は、「作業は難しいが、支援につながっていると思うと、意味があると感じる」と話す。指導をする法務技官によると、売り物になる積み木を作れるようになるまでの期間は約10カ月間。「商品が売れるようになるには大変な努力が必要で、辛抱強さを養える。更生につながる大切なことです」
大人気の固形せっけん「ブルースティック」も販売
川越少年刑務所は今回、積み…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル