韓国大統領の最側近に不正疑惑　朴槿恵政権の再現か（日刊スポーツ）

韓国の文在寅大統領が、最側近のスキャンダルで崖っぷちだ。ソウル中央地検は27日、文氏の信頼が厚く、法相候補になっている曹国（チョグク）氏（54）の娘に、名門高麗大への不正入学や奨学金不正受給の疑いがあるとして、関係先の強制捜査に乗り出した。

文氏が日本との軍事情報包括保護協定（GSOMIA＝ジーソミア）の破棄を決めたのは、今回の疑惑から国民の関心をそらす狙いがあったとの見方も出ている。曹氏の家族をめぐるスキャンダルは拡大する一方で、親友の娘に発覚した大学不正入学事件を機に失脚した朴槿恵（パククネ）前大統領と同じ流れをたどりつつあり、文氏の政治生命も左右する「チョグクゲート」として、韓国政界を揺るがしている。

曹氏の娘は高校時代、大学医学部の研究所で2週間、インターンをしただけで研究論文の筆頭著者で名を連ね、この論文を利用して大学に不正入学した疑いがあるほか、息子にも5度の兵役延期が浮上。特権層の子どもへの特別待遇という、韓国の一般国民が最も嫌う事例がてんこ盛りだ。

曹氏は27日、「捜査で疑惑が晴れるように願う」と語ったが、9月2、3日に法相起用に関する国会の聴聞会を控え、タイミングは最悪。最大野党、自由韓国党の報道官は「法相候補が検察捜査を受ける、あり得ない事態を早く終わらせなければ」との声明を発表。政権追及を強めている。