前外務政務官の秋本真利衆院議員(48)=比例南関東、当選4回=が「日本風力開発」(東京都千代田区)の塚脇正幸社長(64)から約3千万円を受け取ったとされる事件で、塚脇社長が、これまで否定してきた提供資金の賄賂性を一転して認める方針であることが分かった。社長の弁護人が11日に明らかにした。
贈収賄容疑で調べている東京地検特捜部は今後、秋本氏からも任意で事情を聴いて実態解明を進める。
関係者によると、秋本氏は2021~23年、塚脇社長から計3千万円近くを受領したとされる。特捜部は、「再エネ海域利用法」に基づく政府の洋上風力発電事業をめぐり、同社に有利な国会質問をした謝礼が含まれるとみて調べている。
塚脇社長は7月以降、特捜部の任意聴取を受けてきた。社長の弁護人はこれまで、秋本氏と塚脇社長は21年秋に競走馬を保有する馬主組合を設立しており、約3千万円はいずれも、馬の購入代や餌代といった組合の運営費に使われたと主張。「社長は民法上の組合員として支払い債務を履行しただけだ」とし、秋本氏への利益提供や、風力発電事業に絡む賄賂ではないと説明してきた。
しかし弁護人は11日になり、塚脇社長が国会質問への謝礼という特捜部の見解を受け入れ、秋本氏への賄賂と認める方針に転換したと明らかにした。理由については「取引先まで捜索されたことや会社の経営への影響を考慮した」と述べた。
秋本氏は政府の洋上風力発電…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル