食べログが逆転勝訴 アルゴリズム変更「合理的」、独禁法違反認めず

 大手グルメサイト食べログ」に掲載されている飲食店側が「不当に評点を下げられた」として、食べログ側に約6億4千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が19日、東京高裁(木納敏和裁判長)であった。判決は、食べログ側の独占禁止法違反(優越的地位の乱用)を認定して3840万円の賠償を命じた一審・東京地裁判決を取り消し、飲食店側の逆転敗訴とした。

 食べログは、「カカクコム」(東京)が運営し、約85万店を掲載。計約6千万件の口コミを元に、独自のアルゴリズム(計算手順)を使って5点満点の点数をつける。原告で、焼き肉・韓国料理チェーン店「KollaBo(コラボ)」を展開する「韓流村」(東京)は、食べログが2019年5月、チェーン店の評点を一律に下げる不当なアルゴリズム変更を行い、不利益を受けたと訴えていた。

 優越的地位の乱用の認定には、①事業者が優越的地位にある②地位を使って相手に不利益を与える③正常な商慣習に照らして不当――の要件を満たす必要がある。地裁はいずれも認めた。

 高裁も問題のアルゴリズム変更が「優越的地位にある食べログ側による、原告に不利益となるような取引の実施だった」と認めた。

 一方、変更はチェーン店の評点調整以外にも多岐にわたる大幅なものであり「消費者の感覚とずれた評点の是正」などの狙いがあったと指摘。合理的な目的で相当な範囲だったと評価し、「評点下落だけでは原告の市場での競争に大きな影響を与えるとは認められない」とも述べ、不当とは言えないと結論づけた。

控訴審では新主張も展開

 原告側は、食べログと「有料…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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