首里城(那覇市)の正殿などが焼けた火事で、警察や消防が出火原因を探る実況見分に、時間がかかっている。大量のがれきが散乱するが、城の地下に世界遺産の遺構があるため、重機を使わず手作業で続けられている。
実況見分は発生翌日の1日から続き、4日も約110人態勢で実施。警察と消防は同日、焼けた正殿北側のがれき撤去をほぼ終えたと発表した。ただ、範囲はまだ正殿の北側と中央の一部だけで、隣接する南殿と北殿は手つかずのままだ。
全焼した正殿は、二重屋根の木造3階建てで高さ約18メートルだった。大量の木材と赤瓦約5万5千枚が使われていた。現場では焦げた木材や割れた瓦が折り重なって層を作っているという。
大規模な火災現場の実況見分は通常、建材などを重機で取り除いて作業する。だが、今回は瓦も一つ一つ手で取り除き、正殿前の広場に取り出したエリアごとに分けて置いている。作業速度はどうしても通常より落ちる。
正殿は、世界遺産の「首里城跡…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル